アーリエル クリスタル伝説 |
カードゲームやビデオゲームで有名な「モンスターメーカー」の九月姫が
キャラクターデザインを手がけたシミュレーションRPG。 (素直にモンスターメーカーが移植されないのが、セガハードらしい…。) ちなみに当時、メガドライブ専門誌の「メガドライブFAN」に、 九月姫本人によるこのゲームの1P漫画が連載されていた。 単行本には収録されていないので、ある意味貴重かもしれない? さて、ストーリーの方は、世界の安寧を司る、火、水、風、土の四つのクリスタル。 その力を利用し、世界を手中に収めんと、帝国軍はクリスタルを守護するアーリエル王国に 攻め入り、火、水、風の三つを手に入れた。 残る土のクリスタルは、旅に出ていた王女であるエリスが身に付けていたため難を逃れた。 帝国は最後の一つを手にすべく、彼女に刺客を差し向ける。 エリスはクリスタルの奪還と、祖国の解放を目指し、剣を取り仲間達共にと起ちあがり、これを向かい撃つ! という至極ありふれたものだが、 当時としては珍しく、アラビアらしい世界観を採用している。 今思うと、ケルト的な世界観だと、キャラクターデザインが、モンスターメーカーと 似通ってしまうから、差別化の為の処置だったのかもしれない…。 ゲームシステムは、一見するとありがちなターン性のシミュレーションRPGだが、 敵味方それぞれに、エレメントという属性が設定されている。 火、水、風、土の四種類があり、例えば、火の属性のキャラは風の属性に対して強いが、 水の属性に弱いというように、ジャンケンの様な三すくみの関係になっている。 ちなみに、土だけは例外で、どの属性に対しても得意、不得意がない。 たとえ、レベルが上のキャラでも、属性の相性が良ければ互角以上に戦えたりする。 しかし、相手の正体は実際に戦闘するか、スキャンという魔法を使うまでわからない。 無闇矢鱈と進軍すると痛い目にあうので、慎重に戦略を練る必要がある。 またフィールド上には、敵兵とは別に、中立の存在としてモンスターがいる。 戦って勝利すれば、2体まで仲間にでき、戦闘中に代わりに戦ってもらえる。 モンスターにも属性が設定されているので、自分と違う属性の 物を仲間にして、相性の悪い敵と戦う際にフォローしてもらうと有利だ。 シナリオをクリアすると、街で休憩するインターミッションになる。 この際、武器や防具を購入したり、新しい魔法を覚えたりするだけではなく、 傭兵を雇うことが出来る。 それには多額の軍資金が必要なので、一度のプレイで全てを仲間にすることは出来ない。 また、雇う際には自軍の構成が一定の属性に偏らないように注意しなければいけない。 それと残念ながら、死んだ仲間を蘇らせる事は出来ないので、無茶な戦闘は控えよう。 支度が整ったら新たな戦場に赴き、全16のシナリオをクリアするとエンディングを迎える。 メガドライブからのタイニーな移植物や、低年齢層向けのキャラクター物が 多数を占めていた、初期のゲームギアソフトのラインナップにおいて、野心的なオリジナル作品であった 本作は、ユーザーから多大な支持を受けた。 これ以降、ゲームギアはメガドライブのハンディ機という ポジションから切り離されたかのように、独自路線を歩んでいった気がする。 最後にフィールドのBGMに合わせて歌おう! 「♪いま〜は まーだ〜 ゲームギアだけ〜ど〜、 いつ〜か なーる〜 メ〜ガドライブに〜」 (アーリエルのテーマ 作詞 九月姫) 結局、叶わぬ願いだった…。 個人的評価 ☆☆☆☆ |
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