ガールズガーデン

セガの看板タイトル、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のプロデューサーにして 天才プログラマー中裕司氏が、入社間もないころに手がけたアクションゲーム。
おてんば娘のパプリちゃんは、ハンサムな少年ミント君に恋焦がれる女の子。
ある日のこと、思い切ってアタックするために、彼の家へと向かいます。
パッケージでは、ブロンドの髪をポニーテールにして、白のブラウスに、 青のタイトスカートをはいているのに、ゲーム画面ではピンクの髪をツインテールにして、 同じ色のワンピースを着ているのは、 彼の気を少しでも引こうと、おめかししているからでしょうか?

そんな乙女心の持ち主なので、道中に花を摘んで、ブーケにしてプレゼント しようと考えます。
が、しかし、ミント君の家の周りは、底なし沼や、流れの速い川など 大自然の脅威があふれるド田舎。
トドメに、人食い熊のヤンビーが 襲い掛かってきます。
そんな過酷な環境で暮らす彼のたくましさに、彼女は惚れてしまったのかもしれません。

というように、魅力的な彼なので、パプリちゃんのほかにも、おませなコッコ ちゃんが、アプローチをかけるため、彼の家へとひた走ります。
彼女より先にパプリちゃんはアタックできるのでしょうか?

ゲームの方は、一定のタイミングで咲いたり、枯れたりする花を十本摘んで、 時間内にミント君の家に辿り着けばステージクリア。
枯れている時に摘んでしまうと、持っている花の数が減ってしまうので 注意!
制限時間を過ぎると、コッコちゃんとミント君が結ばれてしまいます。
しかしながら、人食い熊がうようよしていて、なかなか辿り着くことが出来ません。
パプリちゃんは、普通の女の子なので、これを撃退することは出来ません。
唯一の対抗手段は、蜂蜜を投げ、熊が夢中になってなめている隙をついて、 逃げるだけ。
しかも、この蜂蜜、スタート時はたったの5個 だけしか持っていないので、よく考えて使わなければいけません。

こんな過酷な道中ですが、唯一の味方であるミツバチが、 フルーツや蜂蜜、1UPや花束などをくれたり、時間を巻き戻したり して、彼女の恋路を応援してくれます。

十本の花を手にして、ミント君の家に辿り着くと、彼が窓を開けて 歓迎してくれます。
彼の笑顔を見ると、それまでの苦労もすっかり忘れ去ってしまうようです。
ひとつの小さな恋のつぼみが、大きな花を咲かせたのでした。

しかし、ライバルのコッコちゃんも執拗にアタックを繰り返してきます。
彼の気持ちを繋ぎ止めるため、パプリちゃんはまた花を摘みに行くのでした。
このように、物語は繰り返されるのですが、2面をクリアするごとにボーナスステージ が挿入されます。

その内容というのが、突進してくる熊の群れを ジャンプで飛び越えるという極真空手の修行の様に過酷なものです。
大体、それだけのジャンプ力があるのなら、蜂蜜なんかに頼らなくても、簡単に熊から逃げられそうな 気もしますが…。

このような感じで、ゲームは4面ごとにループしていきます。
よくよく考えてみれば、エンディングが無いので、いつかは必ず ゲームオーバーになってしまいます。
つまり、パプリちゃんは、決して、結ばれることの無い運命にある、 悲劇のヒロインだったのです。

かわいらしいストーリーやグラフィックは、やはり、女の子のユーザー に向けての物だったのでしょうか?
こういった購買層を狙うというのは、 おそらく家庭用ゲーム機の歴史の中では、一番最初の試みだったのかもしれません。。
しかし、実際に遊んでいたのは、残念ながら男の子ばっかりだった記憶があります。
そういった事実からすると、 世界で一番最初の萌えゲーだったのかもしれませんね。

個人的評価 ☆☆☆
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